乃木坂46メンバーであり、作家の高山一実さんが書いた小説『トラペジウム』が、アニメ映画となり2024年5月10日公開となります。
トラペジウムという言葉に聞き馴染みがなかったのと、『トラペジウム』という物語の結末が気になったため、先に小説を読んでみました。
そこで本記事では、『トラペジウム』のタイトルの意味や結末(ネタバレ)を詳しく解説していきたいと思います。
この記事でわかること⬇︎
- 映画『トラペジウム』のタイトルの意味
- 『トラペジウム』の結末
アニメ映画『トラペジウム』のあらすじ
「人って、光るんだ−−−」
半島地域「城州」の東にある城州東高校の一年生、「東ゆう」の夢は『アイドル』になること。
ゆうはアイドルになるために自身に「4箇条」を課した。
- SNSはやらない
- 彼氏は作らない
- 学校では目立たない
- 東西南北の美少女を仲間にする
アイドルグループを結成するため、東西南北から集めた美少女たちとは、
ロボコン優勝を目指す ”西の星”「大河くるみ」
お蝶夫人に憧れる ”南の星”「華鳥蘭子」
ボランティア活動に勤しむ ”北の星”「亀井美嘉」
ゆうの計画に協力することとなった男子高校生の工藤真司のサポートもあり、『アイドルグループ結成』への計画は着実に進むのであったが−−−。
アニメ映画『トラペジウム』のタイトルの意味(※ネタバレあり)
ネット検索で出てくる『トラペジウム』の意味
ネット検索で出てくる『トラペジウム』の意味は、大きく2つあります。
・不等辺四辺形
・オリオン大星雲の特に輝く4つの星
不等辺四辺形とは、どの辺も平行ではない四角形のことを指します。
因みに、トラペジウムはラテン語で”台形”を意味します。
オリオン大星雲とは、オリオン座にある若い星の星団のことであり、1617年にガリレオ・ガリレイによって発見され、これまでに8つの星が発見されています。
その中でも特に輝きが強い4つの星が『トラペジウム』と呼ばれることがあります。
原作小説から読み取る『トラペジウム』の意味
『トラペジウム』というタイトルの意味は、原作小説の最終盤に書かれています。
プロカメラマンとなった工藤真司の写真展「ほしぞら写真展」で、星空の写真が並ぶ中、一枚だけ一際大きい写真があり、それは学生の時に撮った学園祭での一枚でした。
写真の中にはゆう達4人が写っており、その写真のタイトルが『トラペジウム』だったのです。
また、小説を読むことで、物語から『トラペジウム』というタイトルの意味を考察できます。
トラペジウムの4つの星は、それぞれが何億光年も離れており、輝き方もそれぞれ違う。
しかし、地球から見る4つの星は、いつも隣り合わせで等しく輝いている。
それぞれのやりたい事が違えば、それぞれの気持ちも違う。
そして、それぞれの生き方もまた違ってくる。
それでも、あの時の4人(4つの星)は隣り合わせで『トラペジウム』のように等しく輝いていた。
これこそが、タイトルとなった『トラペジウム』の意味なのではないかと私は思います。
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原作小説『トラペジウム』の結末をネタバレ解説
ここでは原作小説での結末をネタバレありで紹介していきます。
テレビ番組への出演をきっかけに、次第に収録や出演回数も増えてきた矢先、美嘉と美嘉の彼氏との写真が流出してしまった。
美嘉はそのまま活動続行となったが、それを機に4人の間には笑顔がなくなってしまった。
そして、事務所での打ち合わせ中に、
「いやああぁぁーーー」
というわめき声が聞こえてきた。
今日初めてソロでの仕事だったくるみの叫び声が事務所中に響き渡った。
元から人前が得意ではないくるみにとって、今のアイドルとしての活動は限界だったのだ。
数日後、ゆう以外の3人の事務所との契約解除が告げられ、東西南北のレギュラーコーナーは別企画に変更となり、予定していたイベントは全て中止。
番組のED曲に使われていた自分たちの曲もすぐに他のアーティストの新曲に変更された。
そうして、ゆうの仕事も一切なくなり、やっと掴んだアイドルという称号は簡単にゆうの手からするりと逃げていったのだ。
アイドルという称号、そして友達も失ったゆう。
ただ、それではダメだと美嘉のもとを訪れ話しをし、再び4人で集まった際にゆうは3人にこれまでのことを謝罪した。
くるみ、華鳥、美嘉はそれぞれ違う道に進むことをゆうに告げ、ゆうもまた『アイドルになる』ことを諦めきれないと3人に告げた。
「何気なく応募したオーディションに受かったのがきっかけでーーー」
質問に対するフォーマットを慣れたように答えていく。
番組観覧者の中には、イベントがある度に足を運んでくれる彼女らの姿が見えている。
番組司会者は十分コメントをもらったところで、こう言った。
「今日のゲストは国民的アイドルグループのリーダー、東ゆうさんでした」
4人でのアイドルグループという形は一時的に実現したものの、4人でアイドルとして頑張っていくことは叶いませんでした。
ですが、主人公の東ゆうはのちに自分の夢であったアイドルになることができたのです。
それだけでなく、国民的アイドルグループのリーダーにまで上り詰めることになります。
他の3人のその後は詳しく書かれていませんが、美嘉だけはお腹の中に2人目の子供いると書かれています。
アイドルになるために、ゆうによって集うことになった4人でしたが、解散後一番良い関係が築けているというところに救いがあり、まとまった完結になっていると個人的に思えました。
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『トラペジウム』のタイトルの意味や結末のまとめ
原作での『トラペジウム』というタイトルは、プロカメラマンとなった工藤真司の写真展での一枚に、当時の学園祭で撮ったゆう達4人が写る写真のタイトル『トラペジウム』からきている。
原作小説から読み取る『トラペジウム』の意味は以下になります。
それぞれのやりたい事、気持ち、生き方は違うが、あの時の4人(4つの星)は隣り合わせで『トラペジウム』のように等しく輝いていた。
原作小説『トラペジウム』の結末は以下になります。
4人でのアイドルグループは解散となったが、主人公の東ゆうはのちに自分の夢であったアイドルになることができ、国民的アイドルグループのリーダーにまで上り詰めた。
以上が『トラペジウム』のタイトルの意味や結末についてのまとめでした。
アニメ映画化ということで、原作小説以上に多くの方に視聴されるでしょう。
是非、映画と小説、両方を楽しんでもらえたら幸いです。
コメント
コメント一覧 (2件)
ためになった
嬉しいお言葉ありがとうございます!